「新築が建つエリアは中古も上がる」のウソとホント

chuuko

相談者
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望月さん、こんにちは。

人口が減って空き家が増えている現状でもなお、新築が建つエリアっていうのは人気のエリアっていうことですよね?そういうエリアで買えば今後も安泰って認識で合っていますか?

不動産エージェント 望月
不動産エージェント 望月

確かに新築が建つエリアは人気エリアで価値が落ちにくいっていう側面もありますが、逆にあなたの不動産が競争力に負けて価値が下がる可能性もありますよ。

相談者
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え?!そんな・・・

それはどういうときですか?

不動産エージェント 望月
不動産エージェント 望月

実はその「新築」がマンションか戸建てかで、意味はまったく異なってきます。

それでは今回は、新築が建つエリアでも価値が上がる不動産と価値が下がる不動産があることについて理解を深めるために、不動産の現場目線で「資産性の本質」について解説します。

満月FP宅建士事務所 代表 望月 駿矢

静岡県浜松市生まれ。名古屋在住。

人生を豊かにする住宅購入をモットーに、住宅購入者へ向けて現役の不動産エージェントとしての情報発信と、不動産購入サポートを提供するファイナンシャルプランナー。

保有資格:CFP® 1級FP技能士 宅建士 賃貸不動産経営管理士  
趣味:サウナ 銭湯巡り

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1.新築マンションと新築戸建て、価格形成の決定的な違い

マンションは価格を上げても売れる立地でしか建てられない。

昨今建築費の高騰が叫ばれる中、それでもマンションを建てるデベロッパーは「高くても売れる」と判断する需要のあるエリアにしか出しません。

また購入者層が基本的に富裕層になるため、仕様も上げに上げており新築マンションの価格高騰がすさまじいです。

→需要のあるエリアで住みたいが新築が手に届かない層からすると、同エリアにある中古物件の割安さに目が行く。

→結果として、そのエリア全体の価格水準を引き上げる

相談者
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分かります。

新築では狭くて高いのに同じエリアの中古は広くて1000万~2000万は安いマンションがあります。

2.新築戸建ては“価格を抑える”工夫が可能

マンションと異なり、新築戸建ては建築費が高騰しても販売価格を抑える工夫が可能です。

  • 土地を小さくする(15~18坪など)
  • 建物の仕様を落とす(断熱、サッシ、設備グレードなど)
不動産エージェント 望月
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新築戸建ては比較的低所得層~中流層(世帯年収1000万円以下)に向けて販売しているのに対し、新築マンションは明らかに富裕層またはパワーカップル(世帯年収1500万円程度)向けに販売していることから販売価格への目線が違います。

3.中古戸建ての価値が上がりにくい理由

ここが非常に重要なポイントです。

中古マンションは新築マンションが建つと価格が上がる要因になるのに、中古戸建では価格が上がりにくくなる理由は

  • 周辺に狭小住宅が建ち並ぶと、 広い土地とはいっても築古の悪いイメージで「価格競合」が起きる。
  • 一般の買主は「新築=正義」と捉えがちで、築古物件の評価が下がりやすい。


これらの理由より本来の査定価格で販売するとてこずる可能性があり、中古戸建の価格下落圧力が高まります

相談者
相談者

確かになんかどうせ買うなら新築がいいって思ってしまうな。

駅近くなら車も不要だろうしそんなに土地が広くなくてもいいって思ってしまうような。。。

狭小の中古戸建てはさらに厳しい立場に・・・

  • 同じく狭小の新築が「価格+新築の魅力」で競合してくる。
  • 結果、築浅でも価格でしか勝負できず、資産価値が付きにくい。

狭小住宅は新築駅近安くてかつ、周りには築古なのに土地が広いから高く感じる物件しかないから売れるのであって、新築という魅力がなく、周りに同じような狭小住宅の新築があって安いのであれば、価格を下げるしかなくなるでしょう。

4.「新築が建つ=価値が上がる」はマンションに限る話

  • マンションの新築→周辺中古の資産価値UPの可能性あり
  • 戸建ての新築→むしろ中古戸建て市場にとっては競合リスク
不動産エージェント 望月
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新築戸建て分譲の市場も一般世帯が買えず、富裕層しか買えない価格で分譲しだせば中古戸建の資産性も保たれるでしょうが、いかんせん新築戸建て市場は注文住宅と分譲住宅とあってメーカーもさまざまに細分化されていていわゆるガラパゴス化しているので統一は難しいでしょうね。

逆にマンションデベロッパーはここ最近ではほぼメジャー7くらいしか開発してないですからね。

相談者
相談者

確かに戸建てには多くの選択肢があるような気がします。。。

だから需要も分散されてしまうからわかりやすい価格競争に集中してしまうわけか。

どう判断すればよいのか?

では、戸建ての購入はどういうことを考えていけばいいのか。

  • 狭小戸建てが多く建っているエリアでは「資産性重視の購入」は慎重に。
  • 「資産価値」ではなく「住み心地やライフスタイル」に価値を置くならOK。
  • しかし「売るときに高く売れると思ってた」は後悔につながりやすい。
不動産エージェント 望月
不動産エージェント 望月

狭小住宅の販売の触れ込みは「駅近で資産性が高い」でしょうが、資産性を重視して新築戸建てを買われるなら十分注意した方がいいでしょう。住んでしまったらそれは狭小の中古物件です。

相談者
相談者

販売してる方の言葉を鵜呑みにしないように気をつけます。

無料相談はLINEにて承ります。

5.まとめ

まとめ:周辺に新築が建って中古価格が上がるのは「マンション」。周辺に新築の狭小戸建てが立ち並ぶエリアでは、戸建ての資産性は毀損されやすい。

不動産エージェント 望月
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